月曜日の憂鬱
月曜日の朝、私はいつも通り目をさました。
今日からまた新しい一週間が始まる。
そう考えるといつもこの日を憂鬱に感じてしまう。
だけど、なぜか今日はいつも以上に憂鬱だ。
気分がのらない。学校にいきたくない。どこかほかのところへワープしたい。
なぜかそう思ってしまった。
ーーーーーーーーーーーー
朝ご飯を食べて、いつもどおり学校へ向かう。
周りにちらほらと同じ制服の人を見かける。
「にゃー」
ふと猫の鳴き声がした。
目の前に銀色の猫がいた。
「にゃー」
もう一度その猫はないて、ほかの道へ走っていった。
私もなぜかその猫を追いかけてみた。
ーーーーーーーーーー
その猫を夢中で追いかけていた。
いろんな路地を走った。
もう14年もこの町に住んでいるのに、まだ知らない場所がたくさんあった。そして中にも素敵な場所があった。
私は猫との冒険に夢中で学校は無意識にさぼっていた。
気がつくともう周りは夕日に満ちていた。
途中で猫を見失って休息したり、ご飯を食べたりしたもののいつのまにか私はすごく疲れていた。
周りをみてみるとなんと元の踏切の場所へ戻っていた。
「ありがとう、猫さん。」
私は猫にそう告げて、家へ帰ろうとした。
その時だった。
急にかーんかーんと音が鳴る。
なぜか人間、無意識に音がなる方向へ目がいってしまう。
私も後ろに目を向けた。
線路の上に、猫がいた。
私の中でなにかが叫んだ。
「あの猫を助けなくちゃ!」
私の事なんてどーでもいい。
そう思って線路の中に飛び出してしまったんだろう。
私は猫を必死にぎゅっと抱きしめた。
だけど遅かった。
電車のライトとブレーキが掛かる音を最後にわたしの意識はなくなった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
目を開けるとそこは不気味な町だった。
周りは夜で明かりは不気味に光るうようよとした光だけだった。
ここは本当に地球なの?と一瞬考えてしまうほど不気味な町だった。
周りの人も不気味な目をしていた。
「おい、星乃。」
後ろから男の子の声がした。
振り返ると銀髪の私と同じくらいの少しかっこいい男の子がいた。
「君、月路 星乃だろ?」
「う、うん。」
どーしてこの男の子は私の名前を知っているんだろう。
私の記憶の中ではこんな男の子、あったこともみたこともなかったはずなのに。
「あなたはだれなの?」
「僕はイジク。この町の案内人さ。」
「案内人?」
「そう、この町は君にとって初めての筈さ。そして初めてじゃなくてもこの町は変形し続けて複雑なんだ。だから僕みたいな案内人がいるんだ。」
「ここは_どこ?」
その男の子はにっこりした顔でいった。
「それは答えられない。答えたらそこでこの町は消えてしまうから。」
ーーーーーーーーーーーーーー
イジク、に手を引かれて私はこの町を案内してもらった。
この町はどこか私の住んでた町ににているけれど、どこかファンタジックで不思議な臭いがした。そしてイジクがいったとおりこの町はただ10分ほど歩いただけで町が少しずつ変わっていった。
長いこと、案内されていたのだろう。
イジクと一緒にある喫茶店でお茶を飲むことにした。
そこの喫茶店には不思議な名前のお茶が多く、どのお茶がいいかわからなかったからイジクオススメのお茶を頼んでみた。
初めて口にした味だったけれどすごくおいしかったのはわかった。
気分が少し晴れた。
喫茶店を出るとまた町の景色が変わっていた。
そして空の色も変わっていた。
少しくらいが昼色の空だ。
だけど夜からいきなりこれほどの空になるのかしらと思った。
いくらなんでもこの町は変わりすぎる。
いくらなんでもおかしかった。
「イジク!」
「なんだい、星乃?」
「イジクはこの町の事、すべて知っているんでしょ!なら教えて!どうしてこんなにこの町の景色はすぐに変わるの?」
「…、さっきいったよね。そういう質問にはあまり答えられないって。」
「知ってるわ、でも…」
一瞬あんなに優しいイジクが少しだまりこんだ。
私は不安を覚えた。
沈黙が続く。
こんな沈黙嫌いなのに。
「星乃。」
「何、イジク。」
「本当になにが起こってもきみはその答えを知りたい?」
イジクの目は本気だった。
本当にイジクがその答えを言えばなにかが起こるんだろう。
だけどすごく知りたかった。
「うん。私は知りたいわ。」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「この町は君の内面の世界を表しているんだ。」:
「え?」
「君も判るだろう。この世界の町がたくさん変化しているのは君の心境が変化をあらわすからだ。
この世界が複雑なのは君の心が複雑だからだ。
それが君の質問の答えだよ。」
なんだ、と思う。
私にとって少しだけくだらない答えだった。
だけど知りもしなかった。
その答えは
「けど君がこの世界が君の世界だと知れば、君は元の現実へ戻される。」
「現実?そっかー、これは夢なのね。」
「夢であり、夢じゃない。
君の意識が現実逃避を計ろうとして誤って入ってきてしまったんだ。
だからここでお別れだよ。」
イジクが顔を下に向ける。
イジクの周りが煙に包まれて、彼は「現実世界の私が抱きしめた猫」の姿になった。
私の周りも煙につつまれて意識がまたなくなった。
ーーーーーーーーーーーーー
目を開けるとちょうど私が内面世界へワープしてしまった瞬間へ戻ってしまった。
そう、そうして私はまた意識を失った。
だけど今回は永遠に目を覚ます事も、どこかの世界へいくこともなかった。